こんにちは!
看護師ライター・ディレクターとして活動するマダム嫁子です!
「新人看護師でも部署異動できる?」「部署異動するにはどうすればいいの?」と悩んでいる新人看護師の方は多いのではないでしょうか。
ここでは、新人看護師でも部署異動できるケースやできないケース、部署異動によるメリット・デメリットなどについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、新人看護師でも部署異動できるか分かり、自分に合った職場で働くヒントが見つかるでしょう。
今の職場が合わなくて悩んでいる新人看護師の方は、ぜひ参考にしてください。
看護師における部署異動の時期・タイミング
病棟の年間スケジュールや看護師の配置人数は、年度始まりの時点で年度終わりまでの1年間を見越して決定されるケースがほとんどです。
ここでは、看護師における一般的な部署異動の時期・タイミングを紹介します。
人事異動のある4月・10月
年度始まりの4月もしくは年度の折り返し時期である10月は、人事異動が行われやすいです。
部署異動については、以下のような方法で通達されます。
部署異動の通達方法
- 看護師長や看護局長から伝えられる
- 病棟の掲示板に張り出される
また、実際に部署異動となる1カ月前までに通達されるケースがほとんどです。
病院によっては3カ月前に通達されることもあるので、通達のタイミングはあらかじめ確認しておきましょう。
キャリアの一区切りである3年目以降
部署異動の対象となるのは、配属から3年以上経った看護師が多いでしょう。
3年以上の経験があれば、「勤めている診療科目で全般的なスキルが身に付いている」とみなされるためです。
「他の部署でも経験を積んでもらいたい」とキャリアアップのサポートも兼ねています。
ただし、中途採用された看護師の場合、配属から1~2年ほどで部署異動を言い渡されるケースもあるので注意してください。
新人看護師でも部署異動できるケースとは
新人看護師が部署異動の対象になるのは珍しく、同じ部署で3年ほど経験を積んでから、部署異動となるケースが一般的です。
ただし、特殊な事情がある場合、新人看護師でも部署異動することができます。
ここでは新人看護師でも部署異動できるケースを紹介するので確認してみましょう。
部署内でハラスメントを受けている
部署内でハラスメントを受けており、心身の不調や出勤拒否といったトラブルが生じているような場合、部署異動の対象となりやすいです。
日本看護協会の「2019年病院および有床診療所に置ける看護実態調査(P37)」によると、同じ勤務先の職員から経験したハラスメントについて、以下のような回答が得られています。
ハラスメントの内容 | 割合 |
---|---|
人間関係からの切り離し | 84.3% |
個の侵害 | 82.6% |
過大な要求 | 63.2% |
過少な要求 | 61.9% |
精神的な攻撃 | 60.3% |
意に反する性的な言動 | 39.7% |
引用:日本看護協会「2019年病院および有床診療所に置ける看護実態調査(P37)」
多くのハラスメント項目が高い割合となっており、複数のハラスメントを同時に受けている可能性を示唆しています。
退職を申し出たところ、「退職する前に部署異動をしてみては?」と提案されるケースは少なくありません。
病院側としては入職したばかりの新人看護師にできるだけ長く勤務して欲しいと考えているので、希望の部署に異動できるように調整してもらえるでしょう。
筆者が実際に新人看護師時代に部署異動した体験談は「新人看護師のいじめ体験談!人間関係のトラブルに悩んだ際の対処法とは」で紹介しています。
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業務負担によるインシデント・ミスが多い
新人看護師のうちはマルチタスクをこなしながら、時間に追われてケアを行います。
そのため、些細な見落としや勘違い、スキル不足などが原因でインシデントが多くなりがちです。
業務負担が大きく、インシデントやミスにつながっているのであれば、業務負担の少ない部署に異動させてもらえるでしょう。
新人看護師が部署異動できないケースとは
新人看護師が抱える悩みは、人間関係や仕事へのプレッシャー、膨大な自己学習など人それぞれです。
しかし、本人にとっては深刻な悩みであっても、部署異動ができるとは限りません。
ここでは、部署異動できないケースを紹介するので、部署異動できるケースと比較してみましょう。
本来のキャリアパスとマッチしていない
新人看護師は入職時に希望していた部署に配置されるケースが多いです。
しかし、中には「希望していた部署に配置されなかった」という新人看護師も珍しくありません。
新人看護師の配置は病院側の事情も大きく影響しているので、本来のキャリアパスとマッチしていないからといって部署異動してもらうのは難しいでしょう。
キャリアパスを優先して働きたいのであれば、3~5年ほど勤めながら部署異動のチャンスを待つか、思いきって転職するのがおすすめです。
すでに新人看護師が複数名配置されている
異動希望先の部署で、すでに新人看護師が複数名配置されている場合、部署異動の希望が通りにくいです。
指導担当の看護師が不足しているので、追加で新人看護師を受け入れる余力がありません。
筆者は新人看護師時代、新人看護師が3名以上配置されている部署への異動は難しいと言われました!
希異動希望先に配置されている新人看護師の人数はあらかじめ確認ておくと良いでしょう。
異動希望先の部署で人員が充足している
総合病院の外来は夜勤やオンコール対応がなく、残業もほとんどないので人気が高い部署です。
ベテラン看護師が主に働いており、人員が充足しています。
したがって、新人看護師が部署異動を希望しても、配置してもらえない可能性が高いです。
規則正しい生活が送れる職場で働きたいなら、クリニックや小規模な病院の外来への転職が視野に入るでしょう。
新人看護師が部署異動するメリット
ここでは、新人看護師が部署異動するメリットを紹介します。
どのようなメリットが期待できるのか確認してみましょう。
希望していたキャリアパスを積める
配置された部署と理想のキャリアパスに剥離がある場合、部署異動の対象となるまで3~5年勤務していると回り道になってしまいます。
しかし、部署異動後は最短で希望したキャリアパスを積めるようになるでしょう。
「ジェネラリストよりもスペシャリストを目指したい」と考えている看護師にとって、キャリアを無駄にせずに済みます。
他の診療科目の知識・スキルを磨ける
診療科目によって、磨ける知識・スキルの内容やレベルには差があります。
ケアの少ない病棟に勤めていた新人看護師は、部署異動によって新たな知識・スキルを習得できるでしょう。
例えば、小児科病棟では医師が採血を行うため、成人の採血スキルを身に付けることはできません。
一方、脳神経外科のように、寝たきりの患者が多い病棟では採血や身体介助、経管栄養、胃ろうの管理など多くの看護技術を磨けます。
スキルアップを希望している新人看護師にとって、部署異動はぴったりの機会となるでしょう。
人間関係を作り直せる
部署異動後は、同期看護師や先輩看護師といった人間関係を作り直すことができます。
先輩看護師や同期の新人看護師との関係性がこじれてしまい、部署異動に至った新人看護師にとって大きいメリットといえるでしょう。
また、人間関係が良好な職場は、仕事へのモチベーションにも影響します。
転職よりもハードルが低く、前向きに仕事に取り組めるようになるのは嬉しいポイントです。
新しい環境でリフレッシュして働ける
業務負担が大きい職場では、多忙さから過剰な緊張感や焦燥感、不安感などを伴います。
精神的なストレスがかかり、インシデントやミスにつながりやすくなるでしょう。
一方、部署異動で環境が新しく変わり、業務負担が軽減されれば、毎日リフレッシュして働くことができます。
新人看護師が部署異動するデメリット
ここでは新人看護師が部署異動するデメリットを紹介します。
先述したメリットと比較して、部署異動が自分に合っているかチェックしてみましょう。
同期の新人看護師より出遅れてしまう
異動先では知識がほとんどない状態からスタートしなければなりません。
しかし、同期の新人看護師は既に知識や経験を積んでおり、スキルに大きな開きがあります。
新人看護師は同期同士で比較される機会が何かと多いので、同期の新人看護師より出遅れてしまうことに焦りや不安を感じるでしょう。
異動先の人間関係や環境が合うとは限らない
異動先の人間関係や環境が必ずしも自分に合うとは限りません。
特に新人看護師は基礎的な知識・経験が充分ではないので、指導担当の看護師との関係性がこじれると、スキル面にも影響します。
異動先にうまく馴染むことができず、「こんなはずではなかった」とミスマッチが生じる可能性があることも納得しておきましょう。
新人看護師が部署異動したい場合の対処法
「新人看護師が部署異動したいならどうすればいいの?」と悩んでいる方は少なくありません。
そこで、新人看護師が部署異動したい場合の対処法について解説します。
直属の上司に相談する
まずは直属の上司である看護師長に、部署異動したいことを相談しましょう。
看護師長に「お話したいことがあるので、お時間いただいてもよろしいでしょうか?」とあらかじめ伝えておくと、話し合う時間を設けてもらえます。
直属の上司を飛ばして看護局長や副看護局長などに相談すると、話がこじれてトラブルに発展しかねません。
また、仲の良い同期同士や先輩看護師に先に話してしまうのもご法度です。
部署異動の希望について、人づてに看護師長の耳に入ってしまわないように注意してください。
職場の人事課に相談する
看護師長に相談するのが難しい場合、職場の人事課に相談するのも選択肢の一つです。
ただし、円満に部署異動しにくいので、あくまで最終手段として考えておきましょう。
「部署異動の希望がある」と人事課を通じて、看護師長に伝わってしまいます。
部署異動の当日まで看護師長に隠し通すことはできません。
また、部署異動後も病院内で顔を合わせる可能性もあるので、まずは看護師長に相談するのがおすすめです。
部署異動しても上手くいかない時はどうする?
「部署異動しても悩みが解消されなかった」「こんなはずではなかったのに」と感じるケースは珍しくありません。
ここでは部署異動しても上手くいかない時はどうすればいいのか紹介するので参考にしてください。
休職する
部署異動先でも人間関係の悩みや業務負担などが解消されず、心身の不調を抱えているようであれば、休職を検討してみましょう。
休職中は社会保険料や税金などの支払いは必要とはなるものの、給料のおよそ2/3を受け取ることができます。
病院から貸与されている奨学金も返済せずに済むので、金銭的な負担を心配している新人看護師も安心です。
新人看護師だった筆者が部署異動後、パワハラで休職した体験談を「新人看護師が適応障害で退職した体験談!おすすめの対処法や働き方とは」で紹介しているので、気になる方は読んでみましょう!
\部署異動後にパワハラで休職・退職した体験談!/
転職する
休職期間は通算1年6カ月までと定められているので、いつまでも休職できるわけではありません。
そのため、休職期間が終了したら、職場復帰か転職を選択する必要があります。
職場復帰をしないのであれば、自分に合った職場への転職が視野に入るでしょう。
新人看護師は第2新卒として、多くの医療機関や施設、訪問看護ステーションなどで需要が高いです。
「新人看護師は知識や経験がないからどこでも働けない」と看護師を辞めてしまうのは、時期尚早といえます。
転職への不安が強い方は休職期間中に転職活動を進め、難しいようであれば職場復帰を検討してみると良いでしょう。
筆者が新人看護師時代に2回転職した体験談は過去記事の「看護師1年目だけど辞めたい!辛い時期の乗り越え方や転職体験談を紹介」で確認してみましょう!
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看護師免許を活かした仕事に就く
近年では看護師免許を活かした職業の需要が高まっています。
「看護師として働きたくないけれど、せっかく取得した免許は活かしたい」というのであれば、以下のような仕事がおすすめです。
- 看護師ライター
- 健康相談のチャット対応
- 健康系コールセンターのスタッフ
- オンライン診療所のサポート事務
特に看護師ライターはオンラインで完結するので人間関係の煩わしさがなく、意欲次第では取材ライターにもチャレンジできます。
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フリーランス看護師ライターの働き方は「フリーランス看護師ライターとして働く方法を紹介!稼げるコツとは?」で紹介しているので、興味がある方は読んでみてください!
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部署異動が難しい新人看護師におすすめの転職サイト
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多くの転職サイトではキャリアアドバイザーによるフォローを受けることができるため、スムーズに転職活動を進められるでしょう。
ここでは、安心して理想の職場に転職したい方向けにおすすめの転職サイトを紹介します。
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新人看護師はハラスメントや心身の不調を理由に、部署異動することが可能です。
部署異動後は、元々希望していたキャリアパスを積めるほか、他の診療科目の知識・スキルを磨けるといったさまざまなメリットが期待できるでしょう。
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部署異動を希望する場合、まずは直属の上司に相談してみるのがおすすめです。
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